NIPTの検査機器について医療用や研究用という表現をミネルバクリニックが使用しています。そこでは正確な検査結果をだすためには医療用検査機器である必要があるとの主張でした。
本件について出生前検査認証精度等運営委員会事務局について質問してみました。
ミネルバクリニックの主張
研究用の検査機器
どの数字が出たら、陽性・陰性と判定するのかの値はメーカーから提供されていません。「専門家でない人が値を決めて判定する」必要がある他
赤ちゃんのDNAが0でも判定結果が出てしまいます。
医療用の検査機器
検査を開発するために実施されている臨床試験と同じものです。
陽性・陰性はもちろん専門家が判定する他
赤ちゃんのDNAの量が規定の量に達していないと判定結果は出ません。(再検査になります)
出生前検査認証精度等運営委員会事務局からの回答
検査の機器・試薬には薬機法(注)の認証を受けたものと受けていないものがあります。
保険診療で行う検査の場合、原則この認証を受けている必要があり、これらを「臨床用(通常、医療用と称します)」その他を「研究用」と表現していると思われますが、正しい結果を得るためには適切な精度管理を行なって真摯な運用をしているかどうかが大切で、該当の表現は適切とは言えません。
薬機法とは
医療機器
この法律で「医療機器」とは、人若しくは動物の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は人若しくは動物の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことが目的とされている機械器具等(再生医療等製品を除く。)であつて、政令で定めるものをいう。
医療機器の定義
薬機法でいう「医療機器」とは、次のような目的で使用される機械や器具を指します。
・人や動物の病気を診断(見つける)するためのもの
・人や動物の病気を治療するためのもの
・人や動物の病気を予防するためのもの
・人や動物の体の構造(骨や筋肉など)や機能(消化や呼吸など)に影響を与えるもの
引用:薬事法広告研究所(https://www.89ji.com/guide/pharmaceutical-device-law.html#i-5)
結論
出生前検査認証精度等運営委員会事務局の回答から、医療用検査機器が優れていて研究用機器が正しくないというミネルバクリニックの主張は適切ではない表現と考えられます。
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